職業、制度、概念、翻訳について

先日、韓国語を教えている生徒さんから質問をされました。

介護士は韓国語でなんというのですか?」

介護士・・・おや?出てこない。

漢字語でそのままハングルにすれば、'개호사'

でも、韓国にいた時に'개호사'という単語を聞いた覚えがありませんでした。

それは、私が韓国にいた時に福祉関連のことを話したり聞いたりした経験がないから。

留学時に学校の教科書で学んだり、友人と話したりして覚えた職業といえば、

회사원(会社員), 간호사(看護師), 의사(医者), 치과의사(歯医者), 기자(記者),

선생님(先生), 교수님(教授), 공무원(公務員), 배우(俳優), 가수(歌手),

직원(職員), 판매원(販売員), 점원(店員)

こんな感じの一般的なものだけ。

でも、日常的に自分がいる環境ではこれで事足りていました。

介護士などになると福祉の専門的な分野になるから、韓国でそのような分野で関わったことはありませんでした。

もちろん、日本では関わった経験があるので知ってはいます。

留学当時ですでに韓国で高齢化社会が進んでいて、老人の孤独死などが問題になっているのをニュースで見たり聞いたりしていました。

一人暮らしの老人を'독거 노인'と言うのを聞いた時、音だけで寂しい感じが伝わると印象に残っています。

 

前置きが長くてすみません。

介護士を調べた結果、'요양 보호사'という職業が日本でいう介護士とのことでした。

ちなみにヘルパーとなると、施設では'보조원'というそうです。

 

「日本でいう」というのはつまり、福祉の制度が日本と異なる面があるため、全く同じとは言えない場合があるからです。

制度というものは前例にならったり改善したりされて制定されるようなので、

全く同じになることもあるし、少しずつ国ごとに臨機応変に変えられたりもします。

介護について言えば、日本は超高齢化社会なので韓国で結構見本になっているようでもあります。

 

調べる過程で、老人ホームなどもインターネットで検索して見たら老人ホームは日本特有の名称のようで、研究報告がいくつかありました。

 

ここで、私が言いたいことは何か。

母国語を含む会話(翻訳や通訳などの仕事を含む)で最も重要なことは、

自分の知識や経験を表現する能力ではないかということ。

 

それが仕事になると尚更です。

以前、工具メーカーに勤めていた時に通訳として会議に出席したことがありました。

通訳者としての結果は反省点がとても多かったのを覚えています。

工具について、開発進行具合、テスト報告書等、綿密に下調べもしたのですが、

それがなければより惨憺たる結果になっていたでしょう。

 

韓国語は直訳に近いから簡単だと思われる方も多いです。

実際にそういう面も多くあります。

でも、韓国語はやはり外国語で、日本だけの概念では通用しない表現が多くあります。

(私としては、それが面白いのですが・・・)

なので、通訳や翻訳する内容については十分な知識がなければ成立しません。

もちろん、母国語でもマニアなことを話すとお互いに理解が難しくなりがちですが。

重要なことは、辞書に書かれている翻訳を基礎として、そこから様々な表現パターンを蓄えること。

異なる概念を伝えるには、様々な表現を知る必要があります。

日本語にするなら、この表現が一番ぴったりでしょ!みたいな。

それを見つけたり表現できた時が、語学勉強の上で一番楽しい。

 

何を言いたくて書いていたのか忘れてしまいました。

 

とりあえず、語学学習は勉強というありきたりなイメージの縛りではなく、

自分の視野を広げてくれる豊かな知識という、

そんなものとして語学学習が学校でもできるといいですな。